かき小屋
ここ数年、毎年11月〜3月ぐらいに2、3回は宇品桟橋近くの「かき小屋」へ行く。広島はカキが美味しいので有名な所だが、特にここの殼付きカキが美味しい。炭火で焼くせいなのか、カキ特有の生臭さがなく、まるでフルーツでも食べているような感覚だ。遠来の友人が来た時などは是非連れて行きたいと常々思っているが、冬場に限定されるせいか、なかなか実現しない。
アクセス (宇品港電停・バス停の前)
http://hiroshima-oyster.com/area/
かき小屋へ向かうのは、たいてい土曜日のお昼前なので訪れる人が多く、近くに駐車場が二箇所あるが、お店に近い方の駐車場はたいてい満車になっている。もう一つの大きな駐車場からは少し遠くなるが、土曜日の公園内をゆっくり歩きながら散歩するのもいい、海が近いので少し寒いときもあるけど・・・。
市内電車やバスで向かう手もある。お店が宇品港バス停、電停のすぐそばにあるので交通の便がいい。終点なので眠っていても構わないし・・・。しかしながら、自宅からは乗換えがあり、時間もかかるので妻が嫌がる。私としては焼き牡蠣を食べながらビールでも飲みたいのだが・・・。
お店について
かき小屋は、宇品港電停のすぐ目の前にあり、公園内にあるせいか撤去し易さを目的にしたような、工事現場にありそうなプレハブとビニールハウス風にしつらえた建屋のお店である。火事になっても損害が少なそうで、店中でテーブルごとに炭火をガンガン焚いているわけだから、こんな建屋にしたのかも知れない。
お店の中へ
お店の前には既に人が数人並んでいる。席が空いて、準備が整い次第に数組づつ店内へ入れてくれる。最初にトレイを持って好きな食材を選びレジへ向かう方式で、1キロ、十数個の牡蠣が 千円である。その他サザエ、アワビなどの海産物や、バーベキューで使うような肉類や野菜も準備してある。ここではいつもカキ飯を併せて頼む、これも旨いのだ。
いざ、テーブルへ!

カキ用に醤油とポン酢を用意してあり、醤油ではちょっと濃い気がして、もっぱらポン酢を利用していたが、何か薬味等を準備して行くのもいいかも知れない。量的に二十数個と結構あるので食べきれないと思いきや、妻と籠一つ(1kg)をそれぞれ食べてもう一籠注文したこともある。
食べ終わると周りがカキの殻や灰だらけとなるが、そんなことが気にならないほど、美味しくて満足できる。
実はカキ大嫌い!!
カキを食べるようになったのは、中学か高校になってからだろうか?(カキフライだけ)、それまでは嫌いで全く食べなかった。煮すぎるせいもあると聞くがカキの鍋、特に土手鍋の美味しくないこと!! なぜこんなものをありがたがって食べるのか理解できない。特に生牡蠣など、生のカキを食べるなど言語道断だ!!・・・昔は・・・という感じだった。
酢牡蠣は友人に美味しいからと進められ、30才の頃一度、茨城の割烹料理店で仙台産のものを食べたことがあるが、お世辞にも美味しいとは思わなかった。それなりに高い料金を払わされるとは思いつつも、その時は友人の奢りだったので初トライしてみた。その後は一度も口に入れることはなかった。
今年の正月、妻の友人宅へ呼ばれて、酢牡蠣と殼付きカキを食べる機会があった。そこで、人生二度目の酢牡蠣を味わったが、以前と同様に美味しいとは思わなかった。せっかく出して頂いたので全部食べたが、基本的にカキはあまり好きじゃないのかもしれない。(自分では感じていないが・・・。)
やっぱり、かき小屋がいい!
そんな訳で、たとえ、殼付きカキの炭火焼(正確にはオガライト焼きだが)だとしても、食材は同じカキ。なぜ美味しいと感じたのかよくわからない。だが、美味しいものは美味しいんだ!! と開き直るしかない。そうすると、一般的に美味しいと言われている酢牡蠣の立場はどうなるんだろう・・・。火を通してない生物がダメなのでは?・・・でも、刺身や寿司は大好きだし・・・。
ということで、カキが基本的に嫌いな私でも、かき小屋で食べたカキは本当に美味しかった!!! 今年もあと一回2月中に、その後も11月頃には行こうと予定しています! 今までカキが食べれなかった人も一度トライしてみては如何でしょうか? 本当に美味しいですよ。
ちなみに、私はかき小屋のまわし者ではありませんが、・・・そんな風に宣伝してますね・・・。
最後に、オガライト

かき小屋で炭の代わりにオガライトが使われているのを見て懐かしく思いました。その昔、お祖母ちゃんのところで風呂焚きに使っていたのを覚えています。先に焚き木を燃やして、その後にオガライトを入れて・・・その頃の祖母の家は藁葺きの古い民家で、焚き木やオガライトでお風呂を沸かしていました。今から考えてもオガライトは火力が強く、火持ちも良かったらしく昭和40年~50年頃まではよく使われていたそうですが、今も利用されているとは思いませんでした。現在では中国や東南アジアで日本向けに生産されているようです。日本から製造方法を提供したらしいですが、現地ではあまり利用されず(たぶん、冬のない暑い国が多いせいでしょう)もっぱら日本向けの輸出が主流のようです。今ではオガ炭というのも開発されて(炭化したオガライト。特に中心に穴のないものがいいらしい),備長炭の使えないお店で利用されているようです。