manila
 

ケソンシティ


 
フィリピンのマニラ北部、ケソンシティ近郊にある町へしばらく滞在したことがある。

マニラ市の中心部から、ラッシュアワーにかからなければ車で30分程度の郊外にある場所だ。中心部から少し離れた地域であるためか、幹線道路の幅は横断に躊躇するくらい広く(横断歩道が全くない!)人通りも少ない。

歩行者や車で常時ごった返しているマニラの中心街と比べて夜間は寂しく、治安の良くないお国柄なので人影を見ると物取りではないか・・・と心配になる。

周囲に敷地の広い大きな工場が多いためか、だだっ広く殺伐とした雰囲気があり、工場の周囲にぽつん、ぽつんと密集して人家があるという風情である。小さな家屋が密集している場所は労働者の住む地域で、ところどころにある大きな屋敷は工場経営者の住まいと思って間違いないだろう。
 

グッドウィル ストリート


 
滞在していた部屋はグッドウィル(GoodWill)という幅が狭く、50メートルも進むと行き止まりになる路地にあり、幹線道路からは少し離れている。路地を入ってすぐ右手にトタン屋根の雑貨屋があり、ここで日常の買い物ができる。日用雑貨から食品、駄菓子類やビール・ウィスキーまであって日頃の買い物には困らない。

この路地に住む住民は一応、何らかの定期収入がある人たちのようで、風通しをよくするために開け放たれた家の窓やドアを覗くとテレビや冷蔵庫、扇風機などの電化製品が目につく。

電気料金が日本と並ぶほど高いフィリピンなので電気を利用するにはそれなりの覚悟と収入が必要になる。そのため、電線を勝手に引っぱってきて無料で利用している輩も多い。

IMG_4246[1]
 

大型トラック侵入!!


 
このグッドウィル路地に滞在していて、不思議な光景に出くわした事がある。この路地の一番奥には大きな工場の門があるが、そこへ荷物搬入のために路地へ進入できそうにもない大型トラックが入り込んだ。

それでなくとも狭い路地のため、そのトラックでは通り抜けられないと思いきや突然、長い棒を持った人が数人現われ、進路にある電線や木々の枝を持ち上げたり、払いのけたりして通路を広げているのである。

どうやらトラックの通路確保のため近くの住民を手間賃で雇っているようだ。移動する必要があるので、もちろん電線は固定していないようだが、危険な作業であることは間違いない。

しかしながら作業員は手馴れたもので電線を次々と移動していき、微速ながらも少しずつ大型のトラックが前進している。定期的に荷物の搬入があり同じ作業員が対応しているようで、手際がよく見ていても爽快だ。そのため思わず、工場の門をくぐってしまうまで眺め続けてしまった。

このような熟練した作業員でも、一時雇いの場合、もし人災が発生したときに保証があるのかどうか・・・おそらくすずめの涙ほどの保証もないと思われるが、現在の日本では見られない作業風景である。

Leave Comment

Your email address will not be published.

You may use these HTML tags and attributes: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

CAPTCHA


clear formSubmit